PO-288
第33回 日本血管外科学会総会
閉塞性動脈硬化症に対する血栓内膜除去術
-膝下病変に対するアプローチとその成績-
日本医科大学付属病院心臓血管外科1
千葉中央メディカルセンター心臓血管外科2
朽方 規喜1,落  雅美1,山内 仁紫1
三原 和平2,内室 智也2,迫  秀則2
 【目的】一般に閉塞性動脈硬化症に対する外科治療において膝下病変へのアプローチは課題とされる.血管径の細さや解剖学的到達法に手技的困難があり,更にはバイパス開存率の低さが満足できる結果に繋がらず,その要因と考えられる.最近ではインターベンションや再生医療によるアプローチも盛んに行われるようになってはいるが,外科的治療が適当と思われる症例も未だ散見する.かかる背景から我々は膝下病変に対して血栓内膜摘除術を施行し,満足できる結果を得ているので報告したい.【方法】過去 3 年間に経験した閉塞性動脈硬化症症例で糖尿病もしくは高脂血症を合併した 5 例を対象とした.男性 4 例,年齢59~83歳.血管造影で膝上から膝下 3 分岐までの完全閉塞を認め,主症状はFontaineIII度が多い.手術手技は 1)腹臥位後方アプローチでS状切開,2)膝上Poplieal segment 1 ~膝下 3 分岐までを露出し,3)血管健常部までの切開を基本として,動脈を上下広範囲に縦切開を加え血栓内膜除去を行う.4)同一視野から採取可能な小伏在静脈もしくは0.4mmPTFEパッチを用いてパッチ形成を行った.【成績】平均観察期間は約 2 年であるが全例下肢阻血症状は消失し,ABIは正常範囲に復した.術後血管造影で全例の開存を認め経過良好である.【結論】症例数は少なく観察期間も短いが,膝下血行再建法として有効と考え報告した.