日本血管外科学会では全国規模のCLI登録・追跡を2013年から開始しました(JAPAN Critical Limb Ischemia Database:JCLIMB)。 このデータベース登録に参加を希望する施設は参加申込用紙に必要事項を記入し、日本血管外科学会事務局宛にメールでお送り下さい。 詳細につきましては、募集要項等以下資料をご確認くださいますようお願いいたします。

申し込み用紙提出先:日本血管外科学会事務局 →こちらからお問い合わせください




アプリ開発のお知らせ

委員長 三井 信介

「JCLIMB事業の第一の目的は,我が国の血管外科医により行われているCLI 診療の現状を明らかにし,その結果を現場の医師に還元することで,医療の質の向上に貢献することである.」
これは『2013年JAPAN Critical Limb Ischemia Database(JCLIMB)年次報告』以来、『はじめに』に記載され続けているJCLIMB設立の目的である.自分達の治療成績を客観的に評価するためには、比較対象が必要となる.JCLIMB委員会はアニュアルレポートとして、登録された年の患者背景、治療、早期治療成績を報告し続けてきた.今回ようやくそのデータを基に、術後30日及び2年アウトカムの予測カリキュレーターを完成し、すべての医療者がPCあるいはスマホ上で利用できるべく、アプリ開発を行った. このリスクカリキュレーターは、初代JCLIMB委員長の宮田哲郎先生執筆の二篇の論文(ホームページ参照)を参考に作成されたものである.これまでボランティアとしてデータ登録に協力していただいた施設の先生の無償の努力のおかげであり、是非とも実臨床で活用し、医療の質の向上に役立てていただきたいと思う.このプロジェクトに参加いただいたすべての先生とアプリ開発に携わっていただいた関係者に感謝申し上げる.
 尚、症例数の問題で十分な解析ができなかったアウトカムもあるため、数年以内に更新する予定であることも付け加えておく.

■JCLIMBリスクカリキュレーターアプリ■
発行:日本血管外科学会 データベース管理運営委員会(JCLIMB委員会)
ソフトウエア作成:宮原 和洋

iOS: https://apps.apple.com/app/id6444763985
Android: https://play.google.com/store/apps/details?id=org.studiomexx.clti_risk
Web: https://clti-risk.web.app


■論文■
Risk prediction model for early outcomes of revascularization for chronic limb-threatening ischaemia.

Miyata T, Mii S, Kumamaru H, Takahashi A, Miyata H; Japanese Society for Vascular Surgery JAPAN Critical Limb Ischemia Database (JCLIMB) Committee.Br J Surg. 2021 Aug 19;108(8):941-950. doi: 10.1093/bjs/znab036.

Prediction Models for Two Year Overall Survival and Amputation Free Survival After Revascularisation for Chronic Limb Threatening Ischaemia.

Miyata T, Kumamaru H, Mii S, Kinukawa N, Miyata H, Shigematsu K, Azuma N, Ishida A, Izumi Y, Inoue Y, Uchida H, Ohki T, Kuma S, Kurosawa K, Kodama A, Komai H, Komori K, Shibuya T, Shindo S, Sugimoto I, Deguchi J, Hoshina K, Hideaki M, Midorikawa H, Yamaoka T, Yamashita H, Yunoki Y.Eur J Vasc Endovasc Surg. 2022 Oct;64(4):367-376. doi: 10.1016/j.ejvs.2022.05.038. Epub 2022 Jun 7.